YouTubeやTikTok、Instagramなど動画を中心としたプラットフォームの普及に伴い、マーケティング手法として「アニメ広告」が注目を集めています。一方で「なぜ広告にアニメを活用するのか」「実写映像や静止画のWeb広告と比較して何がよいのか」と疑問に思う方もいるでしょう。本記事では、アニメ広告の概要から注目される理由、具体的な種類、メリット、活用事例などを解説します。これから広告施策にアニメの活用を検討している方は、ぜひご覧ください。アニメ広告とは?アニメ広告とは、アニメーション技術を活用して商品やサービスの魅力を訴求する施策です。実写では表現が難しいサービスの仕組みや専門的な情報も、イラストやCG、テキストアニメーションを組み合わせ視覚的に整理したクリエイティブを制作できる点が強みです。具体的なアニメ広告の施策として、以下のようなものが挙げられます。人気アニメ作品とのコラボによる商品PR動画の制作YouTube・TikTok・InstagramなどのSNS媒体向けのオリジナルWebアニメ制作などアニメ広告が注目される理由アニメ広告が注目される理由は、スマートフォンによる動画視聴文化の定着があります。NTTドコモ モバイル社会研究所の調査によると、近年スマートフォンでの動画視聴時間は増加傾向にあり、10~20代に至っては50%以上が「1日に2時間以上動画を視聴している」というデータもあります。また従来の広告とは異なり、広告感が薄く、純粋なエンタメとして受け入れやすいため、最後まで視聴してもらえる可能性が高いのもアニメ広告が活用される理由のひとつです。アニメ広告は、従来の広告では訴求が難しかった若年層や、広告に苦手意識を持つ層を引きつけやすく、企業の認知拡大やブランディング作成において高い効果が期待できます。アニメーションの種類アニメ広告で活用されるアニメーションの種類として、以下の5種類が挙げられます。モーション動画ループアニメーション・ワンカットアニメーションリミテッドアニメーションリッチアニメーションコント系アニメーションそれぞれの概要と特徴を紹介します。モーション動画モーション動画とは、既存のイラストや漫画素材に、吹き出しや簡易的な動きを加えた手法です。ゼロから映像をすべて描き起こすのではなく、静止画をベースに口元や吹き出しなど、特定の要素を動かすのが特徴です。たとえば、キャラクターの一部を魅力的に動かす「イラストモーション」や漫画のコマをテンポよく展開させる「コミックモーション(漫画動画)」などが挙げられます。視聴者に親しみやすい印象を与えるため、難しい商品説明や複雑なサービスの理解促進といった動画を作成するのに適しています。ループアニメーション・ワンカットアニメーションループアニメーションとは、始まりと終わりがつながるように動きを構成し、短尺でもみつづけられる物語を描く手法です。一方、ワンカットアニメーション とは、カットを切り替えず、ワンカット内で完結する物語を描く手法を指します。たとえば、キャラクターが一定の動作を繰り返す日常風景や、カメラワークのみで流れるように場面が展開していく映像などが制作できます。視覚的に印象を残せるため、サービスの世界観を伝えたり、自社のブランディングを確立したりするための動画を作成するのにおすすめです。リミテッドアニメーションリミテッドアニメーションとは、絵の描き込みや動きの枚数をあえて抑え、演出や効果による表現に注力する手法です。すべての要素を細かく動かす「リッチアニメーション」に対し、口元や背景、エフェクトなどの要素だけを動かすのが特徴です。具体的には、キャラクターのセリフに合わせて口元だけを動かし、背景や体は静止させたままエフェクトで感情を表現するといったアニメーションが制作できます。アニメ制作における労力や手間を抑えた手法であるため、予算を抑えつつもアニメーションを活かしたプロモーションを行いたい企業におすすめです。リッチアニメーションリッチアニメーションとは、書き込み量や動きの表現にこだわり、見ごたえのある映像を作成する手法です。動きを簡略化するアニメーション手法とは異なり、1秒間のコマ数を増やすことで、滑らかな動きや迫力のある表現が可能です。高品質な映像を通じて企業の信頼感や独自の世界観を伝え、視聴者の「ファン化」を促進できます。主に、大型プロモーションやテレビCMといった動画を作成するのに向いています。コント系アニメーションコント系アニメーションとは、コント形式の軽妙な会話劇を通じて、商品やサービスの情報を親しみやすく届ける手法です。登場人物同士のボケやツッコミといった「笑い」の要素を盛り込むのが特徴です。お調子者の社長と冷静な部長の掛け合いや、ターゲットが思わず共感する日常のあるあるネタを再現した会話劇といったアニメーションが制作できます。コントの中に自然と訴求内容を組み込めるため、説明が難しい商材でも最後まで飽きさせずに視聴してもらうことが可能です。以下の記事ではアニメCMについて詳しく解説しています。費用や制作の流れ、スケジュールなどを知りたい方は、以下の記事もご覧ください。関連記事:アニメCMとは?メリット・費用・制作の流れから導入の判断ポイントまで解説アニメ広告のメリットアニメ広告のメリットとして、以下の5点が挙げられます。複雑な情報をわかりやすく伝えられる視覚的にインパクトのある映像によって記憶に残りやすいキャラクターを活用することで親しみを与えられる広告感を抑えられるSNS上での自然な拡散が見込める自社の広告戦略にアニメ広告が適しているかを判断する材料として、各メリットを順に解説します。複雑な情報をわかりやすく伝えられるアニメ広告ならば、目に見えないサービスや複雑な仕組みであっても、ユーザーへ直感的に伝えられます。無形のサービスやITツール、抽象的な価値を伝えるブランディング施策などでは、テキスト中心の説明や実写のクリエイティブでは情報量が多くなりがちで、途中離脱を招きやすい傾向があります。しかし、アニメ広告なら、キャラクターや演出を使ったテキストに頼らない解説が可能なため、複雑な内容でも視聴者の理解を段階的に促すことが可能です。「サービスの説明が複雑で魅力が伝わりにくい」「広告の文字量が多くなってしまいユーザーが離脱する」と感じている場合、アニメ広告の活用もおすすめです。視覚的にインパクトのある映像によって記憶に残りやすい静止画やテキストでは表現し切れない自由度を持つアニメ広告によって、ユーザーの強い第一印象を残せる点も強みです。アニメ広告では、描き込みやエフェクトによるダイナミックな演出や、デフォルメされたキャラクターといった要素により、視聴者に瞬時に強い印象を残すことが可能です。「他社の広告に埋もれて自社商品の認知度が上がらない」「SNS上でターゲットの目に留まる広告戦略を実施したい」という場合、アニメ広告の活用を検討する価値があると言えます。キャラクターを活用することで親しみを与えられるアニメ広告のメリットとして、キャラクターを通じてユーザーに親しみを与え、ブランドに感情移入してもらいやすくなる点が挙げられます。実在の人物を起用した広告は良くも悪くもリアルな印象があり、ユーザーに心理的な抵抗感を与えてしまいます。キャラクターを用いたアニメ広告ならば、「可愛らしい」「親近感がある」といったポジティブな印象を与えられ、ブランドそのものに感情移入してもらうことが可能です。「自社のブランド・商品やサービスをもっと身近に感じてほしい」という場合には、アニメ広告が効果的です。広告感を抑えられる広告感を抑えられるのも、アニメ広告の利点です。従来のテレビCMや実写のWeb広告は、商品の売り込み感が強く出てしまいがちです。そのため、宣伝に対して抵抗感を持つユーザーからは瞬時に目を離されたり、スルーされたりする場合があります。イラストやキャラクターを用いたアニメ広告なら、エンタメコンテンツとして受け入れられ、最後まで視聴してもらうことが可能です。「従来の広告ではスキップされてしまう」「広告を活用した認知拡大に苦戦している」ならば、アニメ広告の活用がおすすめです。SNS上での自然な拡散が見込めるアニメ広告のメリットとして、SNSでシェアされやすく自然な拡散を狙える点が挙げられます。アニメは独自の世界観やストーリーを表現でき、視聴者にひとつのエンタメ作品として楽しんでもらえます。そして、純粋に「面白い」「キャラクターが可愛い」といった好意的な感情を抱いた視聴者が、自発的にSNSで口コミやリポストをしてくれるのです。「自社商品の認知度を若い世代を中心に一気に広げたい」と考えている場合、アニメ広告を活かした施策がおすすめです。アニメ広告を実施する際の注意点アニメ広告を実施する際には、以下の注意点を押さえておきましょう。ブランドイメージとミスマッチを起こさないようにする実写の方が適している場合もある制作会社の得意分野を理解した依頼を行うアニメ広告の施策で失敗しないためにも、これらの注意点を理解しておくのが大切です。ブランドイメージとミスマッチを起こさないようにするアニメ広告を実施する際には、自社のブランドイメージとアニメの世界観やキャラクターにミスマッチが起きないよう注意しましょう。アニメは実写以上に表現の自由度が高く、演出次第でさまざまな表現が可能です。そのため、演出が少しズレるだけで視聴者の受け取り方が大きく変わり、意図しない伝わり方をする恐れがあります。たとえば、「信頼性」を重視するブランドが、極端にコミカルなアニメ広告を実施すると、ブランド本来の価値が正しく伝わりにくくなってしまうリスクがあります。そのため、アニメ広告を行う際には、制作前に自社の特徴やターゲット層、伝えたいメッセージを明確にし、どのようなアニメーションが適切なのかを徹底的に分析しましょう。実写の方が適している場合もある商材や施策の目的によっては、アニメーションよりも実写映像を活用した映像のほうが高い効果を得られます。アニメは親しみやすさや非日常的な世界観を表現するのに最適ですが、どうしても現実感に欠けてしまいます。リアルな使用感を知りたいコスメ、味・食感を想起させたい食べ物などは、人間の表情や実際の映像を直接伝えられる実写広告の方が効果的です。自社のターゲット層の属性や商材の強み、施策の目的などを分析し、実写とアニメのどちらが視聴者に響くのかを冷静に見極めましょう。制作会社の得意分野を理解した依頼を行うアニメ広告を実施する場合、制作会社の得意分野を事前に把握したうえで、具体的な制作を相手に一任するのがおすすめです。アニメ制作では、キャラクターデザインや作画技法、演出など、幅広い専門的な知識が必要です。そのため、ブランドのイメージやアニメで伝えたい内容などについては制作会社としっかりと協議を重ねつつも、具体的なアニメ制作については制作会社に任せましょう。実際にアニメ広告を制作する際には、各社の過去の実績やポートフォリオを参照し、信頼して任せられる制作会社を選定するのが重要です。アニメ広告の費用感アニメ広告の費用感は以下のとおりです。制作内容費用(税別)モーション動画(イラスト・コミック)60万円~ループアニメーション100万円〜ワンカットアニメーション100万円〜リミテッドアニメーション(BGM込み)350万円~リッチアニメーション(BGM込み)1,300万円~コント系アニメーション50万〜1,000万円アニメの内容や秒数などによっても費用は変動します。より具体的な費用を知りたい方は、ぜひ一度お問い合わせください。お問い合わせはこちらアニメ広告の活用事例最後に、アニメ広告を活用した事例を紹介します。アニメを活用した広告施策を検討している方は、ぜひ参考にしてください。親和性のあるアニメとコラボし前月比200%以上の売上向上日清食品は、新商品「最強どん兵衛」のプロモーションとして、アニメ「範馬刃牙」とコラボしたWebCMをYouTubeで配信し、大幅な売上拡大を実現しました。この施策では、商品の「最強」というコンセプトと親和性の高い作品を起用し、認知から共感、拡散までを狙っています。また、アニメの名シーンや台詞を細部にまで反映させ、アニメのファンに刺さるよう意識されています。その結果、売上は動画公開の前週比で174%を記録し、オンラインショップでは前月比223%という大幅な伸びを達成しました。関連記事:アニメ『範馬刃牙』とコラボしWEBCMを制作アニメ広告とキャンペーンを組み合わせて1,700万viewsを実現アサヒ飲料は、三ツ矢サイダーのプロモーションとして、アニメ広告とSNSキャンペーンを連動させた「クリスマスのおつかい編」を実施しました。この施策では、視聴者が動画を細部まで繰り返し見たくなる「参加型」の仕掛けが施されています。アニメの中に隠れたサンタを探す「#三ツ矢サンタを探せ」キャンペーンをXで展開し、引用リポストした人の中から抽選で景品が当たる仕組みを導入しました。この施策によって、アニメを添付したXのポストは計1,700万回を超える再生数(views)を記録し、短期間で爆発的に認知を獲得しました。関連記事:三ツ矢サイダーの新たな飲用シーンをアニメーションで表現まとめアニメ広告は、複雑な情報を短時間でわかりやすく伝えることができ、視覚的な訴求によってユーザーの記憶にも残りやすい施策です。近年は、スマートフォンで動画を見るユーザーが増えており、エンタメ感の強いアニメ広告は純粋なコンテンツとして受け入れられています。また、キャラクターを用いたアニメーションは、視聴者に親近感を与えられるため、従来のビジネス色の強い広告では訴求できなかった若年層にもアプローチできます。SNSとの相性もよく、アニメ広告に好意的な印象を抱いた視聴者によって、自然な拡散も狙えるのが利点です。FANDOM AGENTは、アニメーションを活用したブランドや商品の広告施策を、企画から運営まで支援できます。アニメ広告に関する知見やデータを有しているため、アニメーションを活用したプロモーションに関心がある方は、ぜひ以下よりお問い合わせください。お問い合わせはこちら