縦型動画広告は、YouTube、TikTok、Instagramなどで、スマートフォン利用者に自然にブランドや商品を伝えられる手法です。SNSを利用するユーザーの目に触れやすく、通常の投稿に交じって表示されるため広告への接触機会が生まれやすく、商品の発見から購入・問い合わせまでの導線を短く設計できます。ただし、冒頭の構成や字幕、セリフなどを適切に設計できなければ、広告費をかけても成果につながりにくくなります。本記事では、縦型動画広告の種類やメリット・デメリット、成果につなげるポイントについて解説します。縦型動画広告とは?縦型動画広告とは、スマートフォンの縦画面に最適化して制作された動画広告です。主にYouTube、TikTok、InstagramなどのSNSで配信されます。画面全体に広告を表示できるため視覚的な没入感が高く、横型動画と比べてスキップされにくい点が特徴です。また、ユーザーがスマートフォンで投稿や動画を次々と見るなかで、通常の投稿に交じって広告が表示されるため、ブランドや商品との自然な接点を作れます。商品の購入や問い合わせにつなげる手法としても活用できるため、さまざまな企業が縦型動画広告を取り入れています。関連記事:ショートドラマの成功事例10選!企業のPRに効果的な理由とは?縦型動画広告の種類縦型動画広告には、商品レビューやショートドラマ、インフルエンサーを起用した動画など、さまざまな種類があります。目的やターゲットによって適した表現方法は異なるため、自社のブランドや商品に適した形式を選ぶことが重要です。主な種類特徴主な目的商品レビュー商品の使い方や使用感を実演しながら紹介するプロモーションショートドラマドラマのストーリーの中で自然にブランドや商品を訴求するプロモーション・ブランディング・採用活動・地域活性インフルエンサー起用インフルエンサーの発信力や信頼性・クリエイティブ制作力を活かして紹介するプロモーション・ブランディング・地域活性商品レビュー動画は、実際の使用感や使い方を映像で伝えられるため、購入を検討しているユーザーの判断を後押ししやすいといえます。一方、ショートドラマ広告はストーリーを通じてブランドへの共感や好意形成を促し、広告色を抑えながら認知拡大を図りやすい点が特徴です。また、インフルエンサーを起用した動画は、クリエイターのファン層へ自然にアプローチできるため、若年層向けの商品やサービスと相性がよいといえるでしょう。縦型動画は目的によって適した表現方法が異なるため、適した動画の種類を選ぶことが大切です。縦型動画広告を活用するメリット縦型動画広告を活用するメリットは、主に以下の4つです。SNSとの相性がよいユーザーに視認される機会が多い最後まで視聴されやすい発見から購入やお問い合わせまでの導線が短いSNSとの相性がよいYouTube・TikTok・Instagramでは、ユーザーが縦スクロールで動画を連続視聴する形式が定着しています。縦型動画広告は通常の投稿と同じ形式で表示されるため、広告として目立ちにくく、コンテンツを閲覧する流れの中で自然に視聴されます。広告への抵抗感が生まれにくいことで、ブランドや商品を自然に訴求しやすく、ユーザーの記憶に残るきっかけを作れる点がメリットといえるでしょう。ユーザーに視認される機会が多い縦型動画広告をSNS広告として配信すると、広告配信システムによって、自社のフォロワー以外にもブランドや商品を届けられます。YouTubeやTikTok、Instagramなどでは、ユーザーの興味・関心や行動履歴などをもとに広告が配信されるため、自社の商品やサービスに関心を持つ可能性が高いユーザーへアプローチできます。企業アカウントのフォロワー数に左右されず、幅広い層へリーチできるでしょう。そのため、縦型動画広告は、多くのユーザーとの接点を作り、ブランド認知や商品理解を促進しやすい手法といえます。最後まで視聴されやすいショートドラマ形式のように広告色を抑えたストーリー性のある縦型動画は、視聴者に物語として受け入れられやすく、最後まで見てもらいやすい構造を持っています。「続きが気になる」「このあとどうなるのだろう」と感じさせる展開や、共感を得られる内容を取り入れると、視聴維持率の向上を期待できるでしょう。動画の終盤まで視聴されれば、ブランドや商品の訴求内容を十分に届けやすくなり、施策目的の達成に結び付く可能性も高まります。発見から購入やお問い合わせまでの導線が短い縦型動画広告は、商品やサービスを知った後、購入や問い合わせに至るまでの導線を短く設計できる広告手法です。YouTube、TikTok、Instagramなどでは、動画の視聴後に商品ページや問い合わせページへ直接遷移できるため、ユーザーの関心が高まったタイミングで次の行動を促せます。動画で商品の魅力や利用シーンを伝えたうえで「詳しくはこちら」といったCTA(行動喚起)を設置すれば、ユーザーを購入や問い合わせへ誘導しやすくなります。検索エンジンで改めて商品を探す必要がないため、ユーザーが途中で離脱するリスクも抑えられるでしょう。縦型動画広告の活用方法のひとつに、ショートドラマがあります。マーケティングでの施策事例や成功のポイントについて解説しているので、ご参照ください。関連記事:ショートドラマをマーケティングに活用するメリットとは?施策例も紹介縦型動画広告を活用するデメリット縦型動画広告を活用するデメリットは、以下の3つです。伝えられる情報量に制限がある撮影と編集の手間がかかるパソコンでの視聴には不向き伝えられる情報量に制限がある縦型動画広告は、短時間で視聴されることを前提としているため、一度に多くの情報を伝えるには向いていません。長尺の動画も投稿できますが、視聴維持率を考慮すると、短時間のコンテンツを作成するのが望ましいでしょう。短時間の動画に情報を詰め込みすぎると、ユーザーは内容を理解しにくくなり、途中で離脱する可能性があります。また、伝えたいことが多すぎると、広告で訴求する内容の主軸がわかりにくくなります。そのため、縦型動画広告では伝えたいメッセージを絞ることが重要です。詳細は商品ページやLPへ誘導し、縦型動画は、ユーザーの関心を得るきっかけとして活用することが適切です。撮影と編集の手間がかかる縦型動画広告は、静止画広告と比べて撮影や編集に手間がかかります。縦型動画広告では、企画から撮影、編集、配信まで多くの工程が発生します。施策の目的を踏まえた構成や演出、テンポを設計するだけでなく、編集では字幕やBGM、効果音の追加などの作業も必要です。そのため、縦型動画広告を制作する際は、社内制作と外注のいずれであっても、企画から公開までに必要な時間と工数を見込んだスケジュール設計が求められます。パソコンでの視聴には不向き縦型動画広告はスマートフォンでの視聴を前提としているため、パソコンの横長画面では見づらくなる場合があります。パソコンでは動画の左右に余白が表示されたり、画面全体に対して動画が小さく表示されたりするため、スマートフォンでの視聴時と比べ、視認性が低下する可能性があります。その結果、テロップや商品の細かな情報が伝わりにくくなることもあるでしょう。法人向けの商品など、パソコンから閲覧される機会が多いブランドや商品のプロモーションでは、縦型動画広告だけでは情報を十分に届けにくい場合があります。横型動画や静止画広告なども組み合わせると、幅広いユーザーへ訴求しやすくなるでしょう。 縦型動画広告を配信できる主な媒体縦型動画広告は、YouTube、TikTok、Instagramなどで配信できます。それぞれの仕様は以下のとおりです。媒体YouTubeTikTokInstagramサイズ(寸法)1,080 × 1,920 px(推奨)540×960 px1,440 x 2,560 pxアスペクト比9:169:169:16ファイルサイズ256GB500MB4GBファイル形式MPGMP4、MOV、MPEG、3GPMP4、MOV動画の長さ6〜60秒(推奨)9~15秒(推奨)0秒〜15分出典:Google「Google広告ヘルプ」、TikTok「TikTok予約型インフィード広告」、Meta「Meta広告ガイド」各SNSの特徴や演出ポイントを詳しく解説します。YouTubeYouTubeでは、YouTubeショートとして縦型動画広告を配信できます。YouTubeショートは、10代から70代までの幅広い世代のユーザーが利用しているため、若年層だけでなく、さまざまな年齢層へアプローチしたい場合に適した媒体です。他の縦型動画プラットフォームと比較してシニア層のリーチが見込めるため、年齢層の広いターゲット設計に向いています。TikTokTikTokでは、TikTok広告として縦型動画広告を配信できます。TikTokは、10代から20代を中心とした若年層のユーザーが多いため、若年層をターゲットとしたブランドや商品のプロモーション施策を実施する際に活用できます。また、音楽やリズム、動きを取り入れた動画はユーザーの関心を引きやすく、話題になればSNS上で広く拡散される可能性もあるでしょう。 TikTokでは、広告色を前面に出した動画よりも、視聴コンテンツとして楽しめる動画が受け入れられる傾向があります。ショートドラマ形式は、ストーリーを通じてブランドや商品を訴求できるため、TikTokと相性のよい表現方法のひとつといえるでしょう。TikTokでショートドラマ広告を配信に関心がある方は、以下の記事も参考にしてください。関連記事:TikTokショートドラマがマーケティング施策として注目される理由|作り方や企業の成功事例を紹介InstagramInstagramでは、リール広告として縦型動画広告を配信できます。リール広告は、ユーザーの興味や関心に応じて表示されるため、ブランドや商品に関心をもつ可能性があるユーザーへ情報を届けやすい点が特徴です。また、通常の投稿の合間に表示されるため、広告だけが目立ちにくく、ユーザーが投稿を閲覧する流れの中でブランドや商品を訴求できます。アカウント全体と統一感のあるデザインや映像表現を取り入れると、ブランドの世界観や商品の魅力を伝えやすくなり、認知拡大や購買意欲の向上につながる可能性があります。縦型動画広告の成果につなげるポイント縦型動画広告の成果につなげるポイントは、主に以下の3つです。冒頭3秒で興味を引く構成を設計する字幕を活用する配信媒体のセーフゾーンを守る冒頭3秒で興味を引く構成を設計する縦型動画広告では、冒頭3秒でユーザーの興味を引けるかどうかが、成果に影響を与える重要な要素といえます。SNSでは、ユーザーが次々と動画をスクロールして視聴しているため、ユーザーに「自分に関係がある」と認識されなければ、すぐに離脱されてしまいます。そのため、冒頭から商品の説明を始めるのではなく、ターゲットの悩みや課題、商品の利用シーン、使用前後の変化などを見せることが重要です。ユーザーが「続きが気になる」と感じる構成にすることで、最後まで視聴される可能性が高まり、ブランドや商品への関心を得やすくなります。字幕を活用する縦型動画広告では、字幕を活用することで、音声を聞かなくても内容が伝わるコンテンツを制作できます。SNSは電車内や職場、外出先など、音を出せない環境で視聴されることも少なくありません。音声だけでブランドや商品の魅力を伝えようとすると、視聴者が内容を十分に理解できない可能性があるでしょう。重要なメッセージや商品の特徴、次の行動などを字幕で表示することで、視聴者は音声の有無に関係なく内容を把握できます。情報伝達の機会損失を防ぐためにも、字幕は縦型動画広告に欠かせません。配信媒体のセーフゾーンを守る縦型動画広告では、文字や商品、人物の顔などの重要な情報を、セーフゾーン内に配置することが重要です。セーフゾーンとは、各SNSのUIボタンや画面の端などによって、テキストや顔、ロゴなどが隠れない安全な表示領域を指します。画面の端に重要なテロップや商品を配置すると、ユーザーから見えなくなり、販売促進や問い合わせへの誘導を妨げるおそれがあります。媒体ごとの仕様を確認しながら重要な情報をセーフゾーン内に配置することで、ブランドや商品の魅力を正確に届けやすくなります。縦型動画広告の制作費用と期間縦型動画広告の制作費用や期間は、依頼先や制作体制、撮影規模、出演者などによって異なります。制作費用は以下のとおりです。制作会社に依頼:100万円〜フリーランスに依頼:数万円〜数十万円生成AIを活用:無料〜数万円生成AIを活用する場合が最も映像や音声の制作工程を効率化できますが、企業のプロモーションに適した品質へ仕上げるには、企画や構成、音声収録、編集などの各工程で人が関与することになります。また、縦型動画の制作には、企画から公開まで6か月以上を要するケースもあるため、公開日から逆算して進行計画を立てることが重要です。 ショートドラマを活用した縦型動画広告の制作費用については、以下の記事もご参照ください。関連記事:ショートドラマの制作費用はどのくらい?費用を抑える工夫も紹介縦型動画広告の活用事例企業による縦型動画広告の活用事例として、株式会社ロッテの事例を紹介します。株式会社ロッテ|芸人やクリエイターとコラボし、ショートドラマを制作株式会社ロッテは「雪見だいふくの日」のプロモーションとして、お笑いカルテット「ぼる塾」とクリエイター「純悪」を起用した縦型動画広告を制作しました。商品を前面に押し出したプロモーションではなく、ショートドラマとしてストーリーに「雪見だいふく」を自然に登場させています。縦型動画広告を、出演者の個性を活かしたエンターテインメントとして配信することで、出演者の個性を活かしながら、ブランドの魅力を伝える構成を採用した事例です。本施策では、FANDOM AGENTがクリエイターのキャスティングから企画立案、撮影ディレクションまでを一貫して実施しました。関連記事:「雪見だいふくの日」のPRとしてぼる塾とコラボしたショートドラマを制作まとめ縦型動画広告は、スマートフォンでSNSを利用するユーザーに対して、自然な形でブランドや商品を訴求できる広告手法です。自社のターゲットや目的に合った媒体を選び、視聴維持につながる構成を設計することで、認知拡大やブランディング、問い合わせの獲得を目指しやすくなります。FANDOM AGENTでは、ショートドラマやアニメーションなど、縦型動画広告の企画立案からキャスティング、制作、配信・運用まで一貫して支援しています。縦型動画広告の活用をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちら